胆道
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1cm以下の総胆管結石の内視鏡的切石術におけるFlowerBasketの有用性
内藤 格岡山 安孝山下 宏章上野 浩一郎宮部 勝之平井 正明坂 哲臣秋田 真志後藤 和夫喜多島 康弘林 香月佐野 仁中沢 貴宏大原 弘隆城 卓志伊藤 誠
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2005 年 19 巻 2 号 p. 133-138

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抄録
1cm以下の小結石の切石術におけるFlowerBasketの有用性を明らかにする目的で, 臨床的検討を行った.対象は105例の総胆管結石患者で, 1cm以上の結石は機械式砕石バスケットを用い, 1cm以下まで破砕した.検討方法はEST後, FlowerBasket(27例)でX線・内視鏡的に残存結石がなくなるまで切石を行い, その後バルーンカテーテルなどで追加切石を行った. 同様に, 従来の4線バスケット(61例)でも検討を行い, 成績を比較した.また, 他の17例では4線バスケット使用後にFlowerBasketで切石を行い, 追加切石の可否を検討した, 完全切石率はFlowerBasketで63%, 4線バスケツトで36%であり, FlowerBasketが有意に良好な結果であった. 4線バスケット, FlowerBasketの順に切石を行った場合, 71%で残存結石の摘出が可能であった. 1cm以下の総胆管結石を内視鏡で確実, 迅速に摘出するため, FlowerBasketは極めて有用な処置具であった.
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