胆道
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胆管嚢胞腺癌の1切除例
麻田 貴志千々岩 一男甲斐 真弘内山 周一郎大内田 次郎近藤 千博
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2005 年 19 巻 2 号 p. 166-170

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抄録
胆管嚢胞腺癌の1切除例を経験したので報告する. 症例は68歳, 男性, 右季肋部痛を主訴に近医を受診腹部超音波およびCTで肝外側区域に嚢胞性病変を指摘され, 精査目的で当科に入院となった. 肝外側区域の嚢胞性腫瘍は7cm大で, 造影CTで増強効果のある充実性結節を伴っており, 血管造影で腫瘍辺縁の濃染像を認めたため, 胆管嚢胞腺癌と術前診断した. 肝S5にも2cm大の病変を認め, 肝内転移を否定できなかった 肝外側区域の病巣からの術中針生検で腺癌の診断のもと, 肝左三区域切除, 尾状葉切除, 肝外胆管切除, リンパ節郭清を行った. 肝外側区域の主病巣は高分化型乳頭状腺癌で, 被膜および間質への浸潤と, 粘液の貯留を認め, 最終病理診断は胆管嚢胞腺癌であった.S5の病変は病理組織学的には硝子様変性の像で, 悪性所見を認めなかった.リンパ節転移は認めなかった. 術後合併症は認めず, 術後1年3カ月の現在, 再発なく健在である.
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© 日本胆道学会
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