胆道
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腹腔鏡により確診しえた先天性胆嚢欠損症の1例
小原 靖尋高橋 秀光山口 英見門馬 公経小暮 洋暉兵頭 春夫福田 武隼
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1995 年 9 巻 5 号 p. 407-411

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抄録
症例は, 34歳の男性. 主訴は, 右季肋部痛と背部痛. 腹部超音波検査およびCTで胆嚢は描出されず, DIC下のヘリカルCTによる3次元立体画像およびERCでも胆嚢と胆嚢管は造影されなかった. 先天性胆嚢欠損症を疑い腹腔鏡検査を施行した. その結果, 肝下面の胆嚢窩には細い紐状の線維性組織を認めるのみで胆嚢は存在しなかった. 同時に, 総胆管を直接穿刺して術中胆道造影を行ったが胆嚢および胆嚢管は認められず, 先天性胆嚢欠損症と診断した. 本症の確定診断のためには腹腔鏡検査が有用であった.
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© 日本胆道学会
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