抄録
タウリンの最も確立された生理作用の1つとし て胆汁酸抱合作用がある。また、タウリンには、胆 汁酸合成律速酵素の発現を高める作用もある。その ため、タウリンには、高コレステロール血症の改善 効果が、齧歯類で多く確認されている。しかし、ヒ トでの効果は不明瞭である。その理由として、胆汁 酸組成や合成、代謝制御において、ヒトと齧歯類で 大きく異なっていることが挙げられる。本研究では、 ネコの胆汁酸組成やタウリン抱合比について、ヒト や齧歯類と比較し、タウリン欠乏食供与により作製 したタウリン欠乏モデルにおける胆汁酸組成やタウ リン抱合比の変化について検討した。