抄録
内業工場における溶接・切断時に発生する金属ヒュームによる空気汚染は労働安全上問題となることが多く,その換気システムの改善が要請される傾向にある。このため,切断・溶接作業時に発生するヒュームを低濃度の極微細粒子を含む気相流と考え,非等温場の運動量・温度・ガスの輸送方程式に基づき換気流とヒューム濃度の数値解析を行った。さらに,内業工場をモデル化した擬似2次元模型を用いて,着色塩水の比重差置換による模擬的な流動可視化実験を行い,相似則を用いて実験と計算の比較をし,ヒューム流動状態を解明する方法としての妥当性を調べた。[figure]