天文教育
Online ISSN : 2758-7886
Print ISSN : 1346-616X
プラネタリウムにおける星空鑑賞の癒し効果の 予備的検証
心理指標と生理指標による比較
田中 幹人, 山本 晃輔, 小西 香緒里
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2026 年 38 巻 2 号 p. 2-23

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抄録
本研究は、プラネタリウム環境における星空鑑賞がもたらす「癒し」効果を心理的・生理的 側面から予備的に検証した。実験参加者内計画のもと、自然映像(条件A)、自動解説(条件 B)、生解説(条件C)の三条件を設定した。心理指標はリラクセーション評価尺度短縮版(SMARE) 、知覚されたストレス尺度(PSS)、PHRF ストレスチェックリスト・ショートフォ ーム(PHRF-SCL)を用い、各鑑賞前後の差分を算出した。生理指標は胸部単誘導心電図から 心拍数(HR)と心拍周期(RRI)を抽出し、鑑賞初期と終期の比較をCohen’s dz で要約した。 その結果、心理指標はいずれの条件でもリラックス方向への変化を示したが、寄与は尺度と条 件で異なり、生理的緊張の低下や不安の減少は生解説(C)、安静感の増進は自然映像(A)、 不安や疲労反応の軽減は自動解説(B)が比較的明瞭であった。一方、生理指標ではB で最も 安定したHR 低下・RRI 延長が認められ、C がこれに次ぎ、A は逆方向傾向を示した。以上よ り、星空提示は短時間でも心理・生理の両面で癒しを喚起し、提示様式によって効果の現れ方 が分化する可能性が示唆された。
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