三菱日立パワーシステムズ(株)は,石炭の高効率発電システムとして期待されているIGCC(Integrated coal gasification combined cycle)向けに,空気吹きおよび酸素吹きの両方式の石炭ガス化炉を開発してきた。本報では,石炭処理量150t/日のパイロット試験を終え,166MWのIGCC実証機において1180t/日のガス化炉の試運転準備中である酸素吹きガス化炉について,これまでに取り組んできた開発の成果を示す。さらに,商用化に向けてガス化炉の多用途化を図るために開発中の技術についても紹介する。