東京未来大学研究紀要
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研究ノート
大学入学者の化学分野と生物分野をまたぐ科目横断型知識・ 理解(秀明大学学校教師学部(理科)における調査)
田中 元鈴木 哲也
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2017 年 10 巻 p. 239-246

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抄録

 科目横断型の学習は中等教育においてだけでなく、理科教員を養成する過程ではむしろ高等教育で強く意識されるべきであろう。本報告では理科における高校の検定済み教科書の各索引から用語を収集し、それらの中で「化学分野」(「化学基礎」または「化学」)と「生物分野」(「生物基礎」または「生物」)をまたいで現れるものに注目した。2014 ~2016年度に教員養成系学部入学者(秀明大学学校教師学部理科専修コースおよび初等教育コース(理科)選択者)を対象として、「化学」をキーコンセプトに据えたコンセプトマップを描かせ、「化学分野」と「生物分野」をまたぐ用語の中でどれが学生達のマップの上に現れ、他の用語と関わるかを調べたものである。大学入学時において学生は科目横断型に相当する知識を多少持つが、それらは科目横断型の理解に至っていないと見られる。

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