2019 年 13 巻 p. 1-10
本研究は、乳幼児の遊びの始まりに着目をして、0歳児クラスの子どもは何をきっかけに遊びを始めるのか、どのようなプロセスを辿って遊びを始めていくのかを明らかにし、乳幼児理解につなげることを目的とした。
そのため、0歳児クラスの参与観察を行い、ビデオ撮影した映像を基に、複線径路・等至性モデル(Trajectory Equifinality Model)を用いて、遊びが始まるまでのプロセスを可視化し検討を行った。
分析の結果、遊びを始める前には、人を見るというパターンがあることを見出した。人を見るという行為は単に人を観察しているのではなく、そこには確認・安心、興味、要求の意味や子どもそれぞれの思いがあることが推察された。そのため、保育の中では乳幼児がどのように遊んでいるか、何に興味を持ち遊んでいるか等の遊びの内容だけを捉えるのではなく、視線や遊びの始まりに着目することで、自発的に遊びを始める乳幼児の姿を捉えることができることを示した。