東京未来大学研究紀要
Online ISSN : 2433-5487
Print ISSN : 1882-5273
研究ノート
天気予報から得られるデータをもとにColdblowという地名の由来をさぐる(2021−22年冬)
―Ripple 行政教区 Coldblow Farm を対象としたパイロットスタディ―
宅間 雅哉
著者情報
ジャーナル フリー HTML

2024 年 18 巻 p. 193-202

詳細
Abstract

本稿では,宅間(2023)に続いて,ケント州Ripple行政教区Coldblow Farmの地名由来の背景を考察した。今回は,2021年12月26日から2022年3月5日の間に現地の天気予報から得られた気象データを前稿と同一の手法で分析するとともに,データ収集期間中の天気概況についても概説した。その結果Coldblow Farmは,2021年夏とは異なる結果をいくつか伴いながらも,地域の中核都市Canterburyよりも恒常的に強い風,低い気温と体感温度で特徴付けられ,体感温度と気温の落差も大きく,相対的に寒いと感じられる傾向にあることが明らかになった。風向は,両地点とも南・南南西・南西・西南西・西・西北西・北西の7方位の割合が高いが,より寒い風をもたらすと思われる北よりの3方位,すなわち西・西北西・北西の割合は,わずかながらColdblow Farmの方が大きい。これらの結果は前稿の結論にほぼ合致し,気候地名としてのColdblowを提案するに足る根拠となった。

References
 
© 2024 東京未来大学
feedback
Top