2025 年 19 巻 p. 129-138
本研究では,体験学習型のプログラムを主としたソーシャルスキル・トレーニング(SST)の効果について,通学課程における毎週1回3か月間の中期プログラムと通信教育課程のスクーリングにおける週末4日間の短期プログラムとの比較検討を行った。また,通学課程においては,中期プログラムに参加した学生と参加していない学生のソーシャルスキルについても比較検討を行った。主たる結果として,中期プログラム群では,SST開始前よりも終了後と終了から数か月後の言語的・非言語的な表出性が高くなった。短期プログラムでは,SST前後のスキル得点に差はみられなかったが,SST終了時から数か月後の非言語的表出性が高くなった。さらに,通学課程におけるSST参加の有無は,日本人の文化に即したソーシャルスキルに影響を及ぼすことも示された。これらの結果から,実施したSSTプログラムは,学生のソーシャルスキルの向上に部分的な効果を持つことが示唆された。