本研究は,小学校教員免許取得を志す学生の小学校キャリアや将来の生活(ライフイベントや年金)に対する考えを明らかにするとともに,小学校教員を希望し,大学での学修や採用試験に真摯に取り組もうとする学生を育むために,小学校教員養成におけるキャリア教育の授業を開発した.これまでに高等学校の家庭科で実施してきた「人生すごろく」をベースとし,「20代から40代」と「50代以降」の2つの年代に分けたカードの作成と年金の計算を新しく取り入れた教材を開発した。2023年12月から2024年1月にかけて4クラス(受講人数は計92人)で実施し,授業前後の学生の変容をアンケートや振り返りの内容から分析した.多くの学生がこれまでにキャリア教育を受けてきたが,深掘りして考えられた学生は4割程度だった。しかし,今回の授業の達成度をみると8割以上の学生が自分の将来について考えられたという結果となった.また,学生の振り返りの具体的な記述内容から,将来に向けての意欲を記入したものが6割程度いたことや働きたい年数が平均6.4年伸びたこと等も分かり,本教材の効果を確認できた.