本研究の目的は,小学校教員養成課程における「家庭」と「生活」の双方で活用することができ,小学校教員を希望している学生が年金に興味を持ち,実際に年金のおよその額を計算することで,老齢関係の年金のイメージを持ちながら今後の人生設計に役立つような「人生すごろく」の授業を開発することにある.人生すごろく実施後の学生の感想のうち,(1)「他の人の発表を聞いて気がついたこと」については,「職業によって年金額も変わる」に該当する記述は14件であった.そのうち「教師を続けている年数が長ければ長いほど年金が多く貰えていた」といったように,特に小学校教員(公務員)を続けることの大切さに触れていたものが8件あった.(2)「人生について考えたこと」については,「老後の年金について考えるきっかけとなった」7件,「就職して学校の先生として働ければ年金は思ったよりも貰える」7件,「職業によって年金の額は異なること」5件であった.以上より,これから教員になろうとする学生に対し,中長期的な人生の視点からお金の収支を自覚させる授業となったのではないかと思われる.