2020 年 8 巻 1 号 p. 47-51
急性骨髄性白血病(AML)は骨髄中で異常な芽球が増殖する悪性疾患である。AML の治療成績は改善傾向にあるが,若年成人AML 全体の5年無再発生存率は40%程度である。またAML には様々なサブタイプが存在し,その治療感受性や予後は大きく異なることから,難治性AML に対する新規治療法の開発が切望される。筆者は予後不良AML の新規治療標的としてthioredoxin interacting protein(TXNIP)に注目した。TXNIP は様々ながんで発現低下が報告されているが,その詳細な分子機構はほとんど解明されていない。本研究ではAML におけるTXNIP の機能解析を目的とし,レンチウイルスベクターによるAML 細胞株への遺伝子導入を行った。