Trends in Glycoscience and Glycotechnology
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ミニレビュー
糖鎖付加は細胞膜上でのCD38のアセンブリを制御する
Miki Hara-Yokoyama
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2013 年 25 巻 146 号 p. 215-225

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抄録
リンパ球表面抗原CD38は、1回膜貫通型の糖タンパク質である。CD38は哺乳類の主要なNAD+グリコヒドラーゼであり、脂質ラフトに局在して細胞増殖・細胞死を誘導するシグナル分子としても機能する。筆者らは、細胞膜上におけるCD38の四量体形成の構造基盤を明らかにした。四量体構造の形成は、CD38の触媒活性部位の維持と脂質ラフトへの局在化に重要である。またN型糖鎖は、CD38の四量体構造がさらに会合することを抑制する位置に存在する。糖鎖は膜上でのアセンブリを介してCD38の機能を制御することが示唆された。
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© 2013 FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
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