Trends in Glycoscience and Glycotechnology
Online ISSN : 1883-2113
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糖ペプチド合成における問題と進展
Yoshiaki Nakahara
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2003 年 15 巻 85 号 p. 257-273

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抄録

最近糖タンパク質が関与するさまざまな生物現象へのN-およびO-結合型糖鎖の関わりが広く注目されてきている。その糖鎖の生物機能を明らかにするためのツールとして合成糖ペプチドが求められている。このミニレビューではわれわれの研究グループでこれまで行ってきた一連の糖ペプチド合成研究を紹介する。N-およびO-結合型糖鎖を効率的に合成するためわれわれは水酸基の保護基としてベンジル基を用いてきた。そのように調製した糖アミノ酸ビルディングブロックを使って糖ペプチドの固相合成に取り組んだ。グリコホリン、ロイコシアリン、α2HS糖タンパク質、hCG、CD52そしてエムプリンなど生物学的に重要な糖タンパク質の部分構造の合成について述べる。

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© FCCA, Forum; Carbohydrates Coming of Age
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