抄録
ソーラープレーンとは太陽からの光エネルギーを太陽電池によって電気エネルギーに変換し,それを電気モータに供給することで動力とするプロペラやローターなどを回転させて飛行する飛行体である。永続的に利用可能な太陽光エネルギー源を利用して飛行するため,昼間発電した電力を蓄積しておき,夜間の動力として利用することができれば,ソーラープレーンは半永久的に飛行し続けることを特徴とする。各分野における技術進歩に伴い,ソーラープレーンが昨今再注目されており,監視,災害救援,次世代通信サービスへの応用を始め,他産業への経済波及効果が高いものとして期待されている。本稿ではソーラープレーンの研究開発における一部の基本要素技術と技術課題についてこれらの問題と展望を解説する。