Japanese Journal of Tropical Medicine and Hygiene
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ビルハルツ住血吸虫症患者の検尿方法の比較および虫卵排泄に及ぼす昼食の影響
野田 伸一佐藤 克之勝又 達哉MWANGI S. GATIKAFRANCIS B.M. KILIKUNGETHE D. MUHOHO野島 尚武佐藤 淳夫
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1986 年 14 巻 1 号 p. 1-6

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抄録
ビルハルツ住血吸虫症の疫学調査で必要な排泄虫卵数をより正確に表わす方法を見つける目的で, ケニア国においてビルハルツ住血吸虫症患者から4日間連続して採尿し, 排泄虫卵数を4通りの方法, すなわち (1) egg comts/10ml, (2) egg counts/specimen, (3) egg counts/hourおよび (4) 食事後のegg counts/hourで表わし, その変動 (日差) の大きさを比較した。方法毎の排泄虫卵数の変動は (1) (2) (3) (4) の順に小さくなり, 排泄虫卵数を表わす方法としてはegg counts/hourが適当であると考えられた。また排泄虫卵数と患者尿量の間に相関は認められなかった。患者に食事を与えた後に採尿した場合には, 与えない場合に比べて, 排泄虫卵数が増加した。その増加の程度は排泄虫卵数が少ない患者において大きかった。
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