Japanese Journal of Tropical Medicine and Hygiene
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ウマブユの複数栄養生殖環に関する室内観察
高岡 宏行
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1986 年 14 巻 4 号 p. 285-293

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抄録
ブユでは, 同一雌成虫について複数の栄養生殖環を観察した報告はほとんどない。今回, 室内で羽化, 交尾したウマブユの雌成虫を人から吸血させ, 異なる温度条件下 (12-28℃) で個別に飼い産卵までの期間を調べた。産卵した個体では再吸血を試み, 同様の観察を行った。その結果, 初回吸血ブユ87個体のうち85個体が産卵した。このうち20個体が2回目の吸血・産卵を, さらに, このうち2個体が3回目の吸血・産卵をした。吸血から産卵までの期間の長さは, 各温度条件内でも変動がみられたが, 温度が低くなる程, 長くなった (1.9日-5.5日)。再吸血は産卵直後から1日以内でみられた。2回目および3回目の吸血から産卵までの平均の長さは, それぞれ初回の1.17および1.4倍であった。1個体当たりの平均成熟卵数は226.5 (初回), 179 (2回目) および107.7 (3回目) と減少した。1回の交尾で, 2回目以降に産下された卵からも幼虫が孵化した。2回目の孵化率は初回とほぼ同率であったが, 3回目は低かった。
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