Toyama Medical Journal
Online ISSN : 2758-6014
Print ISSN : 2189-2466
総説
塚田一博先生功績
長田 拓哉
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2017 年 27 巻 1 号 p. 10-13

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抄録
 塚田一博先生は平成9年10月より19年間に渡り,富山大学消化器・腫瘍・総合外科学講座(第二外科)教授を努めた。また平成25年より富山大学附属病院長として,レストラン・ルポゼの開設など職員が働きやすい病院創りに努めた。塚田先生は第67回日本消化器外科学会総会を始めとする数多くの学会で会長を努めるとともに,市民公開講座や富山大学KIDS外科セミナーを開催し,医学健康教育の普及・発展に努めた。診療面においては肝胆膵領域の高難度手術を専門とし,膵頭十二指腸切除術では教授在任期間中,術後在院死亡0という成績を残した。また難治性食道静脈瘤に対して,適切なシャント手術による門脈域分水嶺形成と局所循環亢進状態の改善を行う治療法の開発など,外科学の発展に寄与した。塚田先生のテーマは富山大学における“善い医師”,“善い外科医”の育成であり,文字通り自らの命を賭して目標達成に向け邁進された。
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© 2016 富山大学医学会
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