Toyama Medical Journal
Online ISSN : 2758-6014
Print ISSN : 2189-2466
症例報告
乳児期の医原性腸骨動脈閉塞により片側下肢発育遅延を認めた小児に対する血行再建の1例
山下 昭雄武内 克憲大高 慎吾芳村 直樹市田 蕗子
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2017 年 27 巻 1 号 p. 38-40

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抄録
 症例は9歳男児。乳児期のカテーテル治療で左外腸骨動脈を損傷し修復術が行われた。1歳児の血管造影検査で左外腸骨動脈の閉塞が確認されたが経過観察された。5歳時に間欠性跛行が出現,9歳時に跛行の悪化を認めると同時に左右下肢長差(limb-length discrepancy以下LLD)を認めた。自家静脈を用いて血行再建を施行した。術後跛行は消失,術後4年で左右下肢長差は縮小した。積極的な血行再建が患児の成長に役立ったと考える。
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© 2016 富山大学医学会
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