特殊教育学研究
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精神発達遅滞幼児の集団遊戯療法における対人行動
宇佐川 浩
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1977 年 14 巻 3 号 p. 1-14

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抄録
発達障害幼児の集団遊戯療法場面での他児とのかかわりを深めるための方法を、あそびの種類、質、遊具と対人行動との関連を軸に臨床的に検討した。結果は次のとおりである。(1)セラピストとのかかわりの方が、子ども同志のそれよりも深い。(2)対人交渉のよくみられるあそびは、ごっこあそびで最も多く、次いで運動あそびに多い。音楽あそびと構成あそびは、セラピストとならば深いかかわりがもてる。砂あそびはよくあそばれるが、対人行動は希薄なことが多い。(3)質的に高くより分化したあそび程、対人交渉の深い場合が多い。(4)ピストル・刀・人形類・怪獣類・ボール類・楽器類・ブロック等の遊具で対人交渉が多くみられる。(5)各症例の検討では、対人交渉の深いあそびは、初期と後期とで必ずしも一致せず、新らしいあそびへと発展した場合もみられる。特定の他児との結びつきは、初期の関係がおおむね継続され、後期により一層深まった場合が多い。
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© 1977 日本特殊教育学会
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