糖尿病
Online ISSN : 1881-588X
Print ISSN : 0021-437X
ISSN-L : 0021-437X
コメディカルコーナー・原著
耐糖能異常を伴う肥満者においてフォーミュラ食併用療法が減量と摂取栄養素に及ぼす影響
—ランダム化比較試験—
松岡 幸代佐野 喜子津崎 こころ同道 正行岡崎 研太郎佐藤 哲子鮒子田 睦子阿部 圭子東 あかね田嶋 佐和子大石 まり子坂根 直樹
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 50 巻 5 号 p. 327-331

詳細
抄録
耐糖能異常を伴う肥満者41名を同じ指示エネルギーの減量食群と,1日1食をフォーミュラ食(マイクロダイエット®; MD)に代替したMD群の2群に無作為に割り付けた.MD群では,減量食群に比べて早期(4週間)に減量効果がみられた(-1.3 kg vs. -3.0 kg; p=0.014). 空腹時血糖とHbA1c値は,MD群では介入12週間後に有意に低下したが,減量食群では有意な変化を認めなかった.収縮期血圧は両群で介入後に有意に低下したが,拡張期血圧と中性脂肪値はMD群でのみ有意に低下した.ビタミンB1, B2, B6, E, 鉄,カルシウムは,MD群で減量食群よりも有意に多く,減量時のビタミン,ミネラルの不足を回避できたが,減量食群では,蛋白質,鉄,B1, B2が有意に低下した.以上の成績は,フォーミュラ食を併用した減量プログラムが安全にかつ早期に減量効果が得られることを示している.
著者関連情報
© 2007 一般社団法人 日本糖尿病学会
前の記事
feedback
Top