糖尿病
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特集
糖代謝異常合併妊娠の診断と管理
原著
診断・治療(食事・運動・薬物)
  • 朝長 修, 福田 正博, 岩崎 晴美, 阿部 泰尚, 住田 晋一, 田中 基晴, 高橋 晶, 菅沼 信也, 三橋 彦也, 安井 直, 鳴瀬 ...
    2024 年 67 巻 3 号 p. 154-163
    発行日: 2024/03/30
    公開日: 2024/03/30
    ジャーナル 認証あり

    2型糖尿病の治療において,健康情報記録(PHR)であるスマートフォンアプリ「Welbyマイカルテ」(以降PHR)を活用して,HbA1cと体重の低下効果を検討した.2型糖尿病患者のうち24ヵ月以上PHRを利用した118例(男性97例,女性21例)を対象とした.評価項目は,PHR利用開始から24ヵ月間のHbA1c,体重のベースライン値との差とした.さらにPHR利用頻度別(15回/月以上または未満)に2群にわけて比較検討した.全例においてHbA1cは7.2 %から6.8 %へと有意に改善した.高利用群では7.1 %から6.4 %へと高い改善率を示したが,低利用群では有意な変化は認められなかった.体重も全例および高利用群で有意な低下が認められた.PHRの活用により生活習慣改善に対する意識が向上し,HbA1cが改善することが示唆された.

症例報告
  • 玉井 杏奈, 薬師寺 洋介, 細井 雅之
    2024 年 67 巻 3 号 p. 164-171
    発行日: 2024/03/30
    公開日: 2024/03/30
    ジャーナル 認証あり

    69歳男性の2型糖尿病患者,併存疾患に遺伝性毛細血管拡張症があり.炭水化物の制限を意識して4ヶ月後,血糖コントロール悪化と意識障害で入院した.入院後,高アンモニア血症及び門脈大循環シャントの診断に至った.筋肉量の低下が生じないようBCAA製剤投与を行い,緩下剤投与・メトホルミン投与などに加えて難吸収性抗菌薬であるカナマイシンを開始し高アンモニア血症と意識障害の改善を認めた.蛋白質摂取の量や質,排便コントロールは肝性脳症と糖尿病に共通の課題であり,本症例のような肝硬変を背景としない肝性脳症を来した糖尿病症例の予後改善には,複合的な視点で治療を考えることが有用と考えられる.

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