FreeStyleリブレ(リブレ1)はアラート機能を備えたrtCGMであるFreeStyleリブレ2(リブレ2)へバージョンアップされた.本研究では,リブレ1からリブレ2への切り替えが1型糖尿病患者の血糖管理および治療満足度に及ぼす影響を検討した.リブレ1を6か月以上使用中の1型糖尿病患者66例を対象に,リブレ2へ切り替え後8週間追跡した.リブレ1使用下4週間とリブレ2使用後4-8週目を比較したところ,HbA1cは7.5 %から7.2 %,TBRは3.0 %から2.0 %,CVは39.1 %から36.0 %へ有意に減少した.平均グルコース値およびTIRには有意差を認めなかった.低血糖アラート使用群ではTBRおよびTBRレベル1が有意に減少した.治療満足度(DTSQ)総スコアは26.9から28.2へ有意に上昇した.以上より,リブレ2は低血糖時間と血糖変動を減少させ,治療満足度を向上させることが示された.
糖尿病の食事療法における総エネルギー摂取量は,現行の診療指針では目標体重にエネルギー係数を乗じて算定されている.本稿は,この算定枠組みの成立過程について,公開文献に基づき確認可能な事実を整理することを目的とした.医中誌Webを用い,体重当たりエネルギー量,労作区分,および食品交換表に関する文献を探索的に検索した(検索日:2026年2月27日).その結果,標準体重および身体活動量に基づく算定方法が1963年の食品交換表第1回作成委員会に由来する旨の記述が確認された.一方で,体重当たりエネルギー係数の決定に用いられた具体的データや意思決定過程を明示した公開一次資料は,本検討の範囲では確認できなかった.本研究は一次資料の不存在を示すものではないが,体重当たりエネルギー係数に関する史資料上の課題を整理し,今後の検証に向けた基礎的情報を提供するものである.
症例は55歳男性.22歳時に2型糖尿病と診断され,経口血糖降下薬が開始された.26歳時に他院に入院し,1型糖尿病と診断され強化インスリン療法に変更された.その後も血糖コントロールは不良で当科に入院した.若年発症だが家族歴は認めなかった.内因性インスリン分泌能は高度に低下していたが,膵島関連自己抗体は陰性であった.CT検査で膵体尾部欠損や腸回転異常,多脾,血管形成異常を認め,Heterotaxy症候群と診断した.Heterotaxy症候群は,胚発生初期の左右軸形成異常により内臓の位置・形成異常を呈する稀な先天性疾患である.膵体尾部欠損を合併した場合,インスリン治療が必要な糖尿病を発症しうることが報告されており,本症例でもHeterotaxy症候群に伴う膵体尾部欠損が糖尿病に関与していると考えた.本症例の様な若年発症糖尿病において,診断や治療に画像診断が有用であると考えた.