糖尿病
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最新号
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原著
患者心理・行動科学
  • 税所 芳史, 伊藤 裕
    2019 年 62 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2019/01/30
    公開日: 2019/01/30
    ジャーナル 認証あり

    現在患者一人一人に合わせた血糖コントロール目標の設定が推奨されているが,これまで患者自身の血糖コントロールに対する満足度についての検討は少ない.今回我々は糖尿病患者に無記名式のアンケートを行い,血糖コントロール満足度とそれに関わる因子を検討した.血糖コントロールに対する満足度は「とても不満足」から「とても満足」までの5段階で回答を依頼した.2型糖尿病患者254名,1型糖尿病患者22名より回答が得られ,28 %の患者が血糖コントロールに「満足」と回答し,18 %が「不満足」と回答した.血糖コントロール満足度はHbA1c値,食事療法の実践度,医師・外来診療・医療費への満足度,治療中断意思および糖尿病治療満足度(DTSQ)と関連した.血糖コントロールに対する満足度は重要なpatient-reported outcome指標と考えられ,食事療法の自己効力感や患者―医療者関係が関わる可能性が示唆された.

社会医学・医療経済学
  • 田中 麻理, 伊藤 裕之, 草野 英司, 松本 涼子, 上村 公介, 安徳 進一, 山﨑 知子, 森 俊子, 当金 美智子
    2019 年 62 巻 1 号 p. 9-16
    発行日: 2019/01/30
    公開日: 2019/01/30
    ジャーナル 認証あり

    糖尿病治療薬により重症低血糖を生じた患者の医療費と臨床背景の関係を検討した.8年間に救急搬送された39,758例から低血糖症と診断された291例を抽出し,非糖尿病例などを除外した267例(1型糖尿病:17,2型糖尿病:250)を対象とした.対象を帰宅群(153例),入院群(114例)の2群に分類し,それぞれで直接医療費を算出した.医療費は帰宅群で平均1.4万円(中央値は1.0万円),入院群で平均31.4万円(中央値は26.0万円)であった.帰宅群では,スルホニル尿素薬の使用が医療費を押し上げる有意な説明因子であり,使用例(平均2.1万円)では非使用例(平均1.2万円)に比して有意に高額な医療費が発生していた.入院群における医療費は,入院期間とのみ有意な正相関を示した.医療経済の観点からも,重症低血糖の発症を抑制する糖尿病治療の実践が望ましい.

症例報告
委員会報告
  • 馬殿 恵, 今川 彰久, 阿比留 教生, 粟田 卓也, 池上 博司, 内潟 安子, 及川 洋一, 大澤 春彦, 梶尾 裕, 川﨑 英二, 川 ...
    2019 年 62 巻 1 号 p. 37-46
    発行日: 2019/01/30
    公開日: 2019/01/30
    ジャーナル 認証あり

    抗PD-1抗体投与後に発症する1型糖尿病について,日本糖尿病学会員への調査と文献検索を行い22症例を検討した.初回の薬剤投与日から発症までの平均期間は155日,発症時の平均年齢63歳,平均血糖値617 mg/dL,平均HbA1c8.1 %,尿中C-ペプチド4.1 μg/日(中央値),空腹時血中C-ペプチド0.46 ng/mL(中央値)であった.31.6 %に消化器症状,27.8 %に感冒様症状,16.7 %に意識障害を認め,85.0 %でケトーシス,38.9 %で糖尿病性ケトアシドーシスを発症した.50.0 %が劇症1型糖尿病,50.0 %が急性発症1型糖尿病と診断された.膵外分泌酵素は52.6 %で発症時に,28.6 %で発症前に上昇した.1例でGAD抗体陽性であった.抗PD-1抗体投与後に発症する1型糖尿病は,劇症1型糖尿病から急性発症1型糖尿病まで幅広い臨床病型を呈し,高頻度に糖尿病性ケトアシドーシスを発症するため,適切な診断と治療が不可欠である.

地方会記録
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