糖尿病
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報告
血糖測定器および穿刺器具の説明方法に関する全国実態調査
武藤 達也中野 玲子虎石 顕一朝倉 俊成
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2012 年 55 巻 6 号 p. 415-419

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抄録
血糖測定器の採血手技指導方法の実態を把握するために日本糖尿病学会専門医が所属する20床以上の施設にアンケートを送付し1,190名の医療者から得られた回答を解析した.指導時に用いる資料,採血前の血液を出しやすくする前処置,採血を指示する部位,血液が出にくい場合の対応などの項目をアンケート調査にて比較検討した.指導時には,資料として簡易説明書が多く用いられていた.採血前の前処置は,30 %の医療従事者が特に何の指導もしていなかったが,指導した群の60 %は採血部位近くのマッサージを推奨していた.採血部位は,指先または手のひら部位が多く指示されていた.血液が出にくい場合は,指の下部(近位部)から採血部位(遠位部)付近へ絞り出すように圧迫するなどの指導がなされていた.しかし,それら指導内容に関する統一性や根拠となるエビデンスは存在せず,今後エビデンスを構築し採血手技指導指針を検討していく必要がある.
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© 2012 一般社団法人 日本糖尿病学会
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