糖尿病
Online ISSN : 1881-588X
Print ISSN : 0021-437X
ISSN-L : 0021-437X
疫学
糖尿病フットケア実態に関するアンケート調査―日本糖尿病学会教育認定施設及び教育関連施設を対象として―
澄川 真珠子齋藤 重幸久保田 稔
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 59 巻 11 号 p. 748-758

詳細
抄録

糖尿病患者に行うフットケアの取り組みの実態を明らかにするために,日本糖尿病学会の認定教育施設及び教育関連施設624施設(2012年6月)を対象に郵送式質問紙調査を実施した(2012年10~12月).分析対象は,回答を得た143施設とした.フットケアの実施率は,500床以上,7対1看護体制,専門・認定看護師を有する施設において高かった.フットケア専門外来を設置している施設は89施設(62.2 %)であり,フットケア実施時間と患者数は1ヵ月あたり延べ17.4±28.2時間,29.5±52.5人であった.また,フットケア実施状況(足潰瘍発症リスク評価・フットケア介入・フットケア評価)では,フットケア介入の実施率に比較して,足潰瘍発症リスク評価・フットケア評価の実施率が低かった.糖尿病フットケア外来の設置や適切なフットケアの実施は未だ不十分と考えられ,今後さらに糖尿病足病変予防体制の構築をおこなっていく必要がある.

著者関連情報
© 2016 一般社団法人 日本糖尿病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top