糖尿病
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症例報告
著明な高血糖による入院を契機に診断された2型糖尿病合併Gitelman症候群の1例
岩瀬 正典井手 均牟田 大毅青谷 領一郎平田 詩乃髙木 可南子木村 廣志伊禮 美央竹之下 博正森 崇寧
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2023 年 66 巻 2 号 p. 162-170

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抄録

症例は53歳の女性で清涼飲料水の多飲があり,口渇と多尿のため受診した.血糖498 mg/dL,HbA1c 13.0 %,血清Cペプチド0.64 ng/mL,肥満歴があり,抗GAD抗体陰性のため2型糖尿病と診断した.糖尿病合併症は認めなかった.血清Kが2.9 mmol/Lと低値を示し,血清Mg 1.8 mg/dL,尿中K 27.0 mmol/gCr,尿中Ca 0.01 g/gCr,HCO3 30.7 mmol/L,血漿レニン活性6.5 ng/mL/h,血圧正常,腎形態に異常がなかった.次世代シークエンサーにて遺伝性尿細管疾患を網羅的に検索したところSLC12A3に3カ所の遺伝子変異(A569V,L585H,G898W)を認め,Gitelman症候群と診断した.同症候群は日本人に多いとされており,糖尿病合併例での糖尿病治療や合併症への影響など今後の検討が必要である.

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© 2023 一般社団法人 日本糖尿病学会
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