糖尿病
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自律神経障害を有する糖尿病患者における血圧日内リズム異常の新しい検討
高速フーリエ変換の新しい応用
田中 逸柏木 厚典原田 夏樹小川 勉朝比奈 崇介池淵 元祥繁田 幸男
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1991 年 34 巻 1 号 p. 15-21

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抄録

糖尿病患者を本態性高血圧合併および自律神経障害合併の有無により4群に分類し, 携帯式連続血圧測定装置により血圧を30分毎に24時間 (48回/日) 測定した.データは24次までの高速フーリエ変換と各周期のパワー密度解析から, 合成余弦曲線へ回帰化し, 日内リズムについて検討した.その結果, 1) 自律神経障害非合併の正常血圧群および本態性高血圧群の血圧は, 12時間および24時間の周期成分による合成余弦曲線で回帰可能な日内リズムの存在が示唆された.2) 両群の回帰曲線は, 昼間に二峰性の上昇と夜間一峰性の下降を示した.3) 自律神経障害を合併する正常血圧群, および本態性高血圧群では, パワー密度解析に一定の傾向が認められず, 血圧は細かく変動しており, 日内リズムが障害されていることが示唆された.
この血圧日内リズムの障害が糖尿病性自律神経障害に特異的な現象であるかどうかに関しては, 自律神経障害を合併する他疾患について, さらに本解析法による検討が必要である.

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© 社団法人 日本糖尿病学会
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