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『高等教育のための情報リテラシーの枠組み』の意義と課題
瀬戸口 誠
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キーワード: 図書館利用教育
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2019 年 71 巻 1 号 p. 36-45

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抄録

 本論文は,『高等教育のための情報リテラシーの枠組み』(『枠組み』)の意義と課題について,その理論的基盤である「手がかり概念」等の分析を通じて,明らかにすることを目的とした。その結果,「手がかり概念」を基盤に据えることで『枠組み』は情報リテラシー教育と専門領域の学びを統合的に捉えていること,さらに2000年に公表された『高等教育のための情報リテラシー能力基準』で指摘された諸課題を解消する可能性を有していること等を論じた。また,『枠組み』の課題として,基盤概念の「手がかり概念」の理論志向に由来する実践面での運用にあること,さらに「手がかり概念」自体の検証作業等も必要であることを論じた。

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