抄録
東京都には複数の離島があり,それぞれの島には診療所や病院がある.離島の診療所では,慢性期 疾患患者の管理をはじめ,様々な救急疾患患者への対応も必要である.しかし,離島での限られた医療資源の中では,重症例や診断・治療困難例については医療を完結させることができない.このため,緊急重症例ではヘリコプターで後方病院への搬送を行っている.また,非緊急例でも専門各科での診療・治療目的で,後方病院へ患者紹介を行うことは非常に多く,離島の診療所と後方病院との連携が 重要かつ不可欠な状態である.
離島と後方病院との間には,時間的・距離的な隔たりがあり,患者の搬送や受診に際し,いくつか の障害となっている.これらの解決のためには,離島診療所と後方病院の双方の工夫が必要である.特に,後方病院の受け入れ窓口を,離島診療所と各専門科とのパイプ役となるコーディネーター医師 が担うことが理想である.
こういったシステムは,後方病院としての機能・役割を一段と昇華させるものであり,後方病院の今後の課題・目標となる.