日本トキシコロジー学会学術年会
第36回日本トキシコロジー学会学術年会
セッションID: S7-3
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有機フッ素化合物の汚染状況と毒性
Perfluorooctane sulfonateとPerfluorooctanoic acidによる人間の暴露現状と毒性問題
*金 一和劉 薇
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抄録

Perfluorooctane sulfonate(PFOS)とPerfluorooctanoic acid(PFOA)は数多くの有機フッ素化合物の中で、最も体表的な化合物であり、人間が合成してから、優れた耐熱性、化学安定性、撥水撥油の共有性質により産業界と日常生活用品など幅広い分野で長年使われてきた。これまでの研究により、PFOSとPFOAの難分解性、遠距離輸送、生物濃縮、多臓器毒性と発育毒性が明らかになり、地球規模で広がった新型難分解性有機汚染物として国際関連機構と研究者たちの注目を浴びている。 環境汚染物に関する健康リスクアセスメントの一環として、PFOSとPFOAによる人間の暴露状況と毒性情報は欠かせないものでありながら、未だに不明なところは多い。本講演では当研究室で行なわれたPFOSとPFOAに関する中国国内環境調査、人間の暴露現状及び経年変化、胎児移行性を環境疫学の立場から言及する他、動物実験によって生殖毒性、甲状腺毒性と胎児毒性の新たな知見を紹介することにする。 

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© 2009 日本毒性学会
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