日本毒性学会学術年会
第43回日本毒性学会学術年会
セッションID: P-228
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一般演題 ポスター
国内産Göttingen minipigsの一般毒性試験における各種背景データ(その2)
*長瀬 孝彦鈴木 信介小沼 克安村瀬 詩織伊藤 格加藤 英男林 直木
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抄録
【目的】本邦におけるGöttingen minipigsは、2013年から本格的に国内生産が開始された。昨年、本学会にてその国内産Göttingen minipigsの約10ヵ月齢までの一般毒性試験における各種背景データを報告した。その後、引き続き約15ヵ月齢までの各種背景データを継続して集積した。【方法】4~5ヵ月齢の国内産Göttingen minipigsの雄7頭、雌8頭を入手し、一般状態、体重推移、尿検査、血液学的検査、血液生化学的検査、心電図検査等の一般毒性試験における各種検査を経時的に実施した。さらに、約10ヵ月齢時に雄3例、雌4例、約15ヵ月齢時に雌雄各4例を剖検し、器官重量測定及び病理組織学的検査を行った。【結果】約10ヵ月齢までの背景データと同様に一般状態に著変は認められず、各種測定値において国内産とデンマ-ク産との間に明らかな差異は認められなかった。また、剖検所見には異常は認められず、病理組織学的検査では、デンマーク産と同様に精細管の低形成/萎縮が散見された。【まとめ】輸入Göttingen minipigsと国産Göttingen minipigsは形態的および遺伝的に差異はないとされており、我々の集積データも前回の報告(約10ヵ月齢まで)を含めて、国内産とデンマ-ク産との間に明らかな差は認められなかった。今回の検討により9ヵ月間反復投与毒性試験の期間に相当する月齢のデータを収集したが、小数例であったことから、今後も背景データの例数及び種類を増やし、一般毒性試験における有益な背景データを集積していく予定である。
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© 2016 日本毒性学会
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