1961 年 14 巻 7 号 p. 497-501
目的フライヤについては従来あまり検討されていなかったので, まずフライヤの役割を理論的に検討しようとするものである成果(1) フライヤのうちでプレッサに加圧力を生じさせるのは, プレッナの重心位置の偏心によるホローレッグ中心軸まわりのモーメントであること, ならびにプレッデパドルとしの巻の接触位置は2領域によりその性格を異にすることを指摘した.(2) 実際に巻取り中プレッナにはたらくホローレッグ中心軸まわりのモーメントは上の反力によるモーメント, しの巻との摩擦としの巻にまきつけられる粗糸の張力による抗力および空気抵抗によるモーメントとつりあうことから, プレッサがしの巻に与える加圧力をみちびいた.(3) 上で摩擦力および粗糸張力を無視したときの力をプレッサの加圧力とよび, 実際に巻取り中の加圧力は従来指摘されていなかったが, これをプレッサの巻取り加圧力とよび, はっきり区別した.