1956 年 9 巻 6 号 p. 372-377
研究目的相対湿度の測定には通常乾湿球温度計が広く用いられているが, これの示度とくに湿球示度はどのような熱的条件によって定まるものであるか, 著者の作製した湿り室気線図によってその挙動を解明しようとした.研究結果従来乾湿温度計の湿球示度を冷却極限温度 (または断熱飽和温度) と考えているが, 普通の使圧条件ではこれを乱流定常温度とすべきことを線図によって示した.ただし工業上冷却極限温度としても測定相対湿度に与える誤差は小さく, 実験誤差の範囲内に入ることを明らかにした.