抄録
目的 エァジェットルームの模型メインノズル (ノズル面積比=環状流出口面積/中心流出口面積=0.343) の中心流 (よこ糸導糸管内流れ) に自然吸引流のみでなく積極的に流れを与えながら, 中心流と環状流との流量比M (中心流流量/環状流流量) を変化させた場合の糸加速管内流れ (流量一定) を熱線流速計を用いて測定し, 糸飛走に効果的な流れ状態について検討する.成果 ノズル流量比Mを大きくとるに従い, (1) よこ糸加速管中心軸上の速度欠損が低減する, (2) よこ糸加速管内の流れの乱れが弱まる, など, よこ糸の加速・飛走に有効な流れの生成を認あることができた.本報で得られた結果は, 最近採用されっっある多連構造のメインノズルを用いた場合のよこ糸の加速・飛走が安定していることの傍証になると思われる.