本研究は, 線材より成る各種のばねへの応用を考慮し, 一般の曲線棒の変形と強度に関する理論解析を行ったものである.
一般の曲線棒をコッセラ連続体とみなし, 断面の主軸に関する曲率, 捩率の変化からひずみエネルギーを求め, 仮想仕事の原理によって, 基礎微分方程式および境界条件式を導出した. 解析に際して線形の範囲で理論を展開しており, 断面変形, せん断変形の影響は考慮していない.
本理論の特徴は, 従来の材料力学に沿った解析であるため, 一般的な取扱いにもかかわらず, 比較的簡単な微分方程式が得られるところにある. 理論解析により基礎方程式として四階の四元連立常微分方程式が得られた. また解析例として, 曲がりはり, 捩れはりについての解析解が閉じた形で得られた.