樹木医学研究
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論文
タイワンリスによって剥皮される広葉樹の忌避成分含有量
田村 典子大原 誠資
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キーワード: リス, 食害, 樹皮, 広葉樹, 忌避成分
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2002 年 6 巻 2 号 p. 85-91

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抄録
神奈川県横浜市の山林において,タイワンリスによって剥皮を受ける樹木を調査すると共に,樹皮に含まれる忌避成分(ポリフェノール,樹脂,フラバノール)の含有量を個体,季節,樹種ごとに定量した.ほとんどの種で,剥皮を受ける冬や春に忌避成分が減少する傾向は認められなかった.同種内で,忌避成分含有量の個体差はほとんど無かった.タブノキやシロダモなど剥皮されやすい種では,どの忌避成分も高い値は示さなかったが,コナラ,ヤマザクラ,アオキなど剥皮されない種では,いずれかの成分が多いという傾向が見られた.
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© 2002 樹木医学会
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