抄録
1.第2報で報告したごとく, きわめて苛酷な条件下ではイソキサチオン乳剤による薬害が現われたティフグリーン, およびティフウェイに対し, 実用殺虫濃度およびその2倍量の薬量を使用した場合の, 散布を重ねることによる累積影響の有無について試験をした。
2.ティフグリーンは, 0.25g/m2および0.5g/m2で20日の間隔で3回, ティフウェイは, 0.25g/m2および0.5g/m2で20日の間隔で3回, ならびに10日の間隔で5回散布をおこなったが, いずれの試験区とも感受性 (薬害) を認めなかった。
3.第1報, 第2報および本報の実験結果より, イソキサチオンは, わが国で一般に用いられる主要な種類のシバに対して, 通常の使用方法では全く安全な薬剤と考えられる。