気流の可視化法の一つとして火花追跡法がある. これは, 気流のタイムラインを可視化するものであり, 定性的には流れの様子を良く表わすものである.
時間間隔の既知なタイムラインの二次元の画像データに対し, 画像データの局所的な特徴の対応付けを行うことができれば, 二次元の速度ベクトル分布を求められ, 更に, 複数台のカメラを用いることで火花線の三次元形状の対応付けを行えば, 三次元での流速測定も可能になると考えられる. そこで本研究では火花追跡法を用いて気流の可視化を行い, これを二台の高速度カメラを用いて撮影し, ステレオ法を用いることで気流のタイムラインから三次元速度分布を求めるという新しい計測手法の開発を行った. 連続する火花線の対応付けには, 動的計画法の原理に基づいたDPマッチング法を用いた.
対応付けの基本となる特徴の差としては, 火花線の局所的な相関を用い, マッチングの精度の向上を計った.