著者らはこれまでに二次元ダクト内に排砂促進板なる板を単一枚設置し,堆積砂泥を促進板下部に発生する洗掘現象により下流方向へと輸送することを提案した.本報では,さらに促進板を複数枚設置することにより,一旦浮遊した砂泥を促進板下部を通過するたびに微細化させ,輸送可能な浮遊粒子へ再生させ水力輸送できることを提案した.本実験では,供試粒子として球形ガラスビーズを用い,体積濃度および効率に及ぼす排砂促進板の設置間隔およびその全長の影響を調べた.その結果,与えられた条件において最適な条件が存在することを見出した.つまり,促進板の間隔が狭すぎると,体積濃度および効率は増加しない.促進板の全長が長すぎると,付加全圧損失が増加し,効率が低下する.デジタルビデオカメラにより撮影された可視化画像により,異なる条件の洗掘現象による種々な粒子挙動を明らかにした.