抄録
本研究では,平行二円板間内向き流れにおける流体の挙動を実験的に調べた.平行二円板間内向き流れは,ウォータージェット誘導レーザー加工装置(レーザーマイクロジェット)のウォータージェット形成部の流路に用いられている.近年,装置の大型化が求められてきており,それに伴って使用水量が増加した場合においても,安定した噴流状態を形成することができる流路の設計パラメータを得る必要がある.その第一段階として,平行二円板間内向き流れの流脈線および流跡線を可視化し,流れの乱れが抑制される流速範囲を得た.また,加速パラメータKVを用いて可視化結果を整理すると,平行二円板間内向き流れでは,KV = 1.9×10-5以下の場合には,流れの乱れが減少せず,KV = 3.0×10-5以上ならば,流れの乱れを抑制できることが明らかになった.