可視化情報学会論文集
Online ISSN : 1346-5260
ISSN-L : 1346-5252
モノフィン振動時の中心角の違いが推進力に与える影響
羽二生 稔大長谷川 裕晃高木 英樹
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2016 年 37 巻 7 号 p. 32-39

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抄録

モノフィン泳法は足にイルカの尾ひれのような大きな1枚のフィンを付け,ドルフィンキックのように泳ぐ泳法である.モノフィン泳法におけるフィンの動きは明らかに非定常であり,モノフィンの推進力生成には非定常効果が大きく関係している.本研究では,非定常流体力の生成と流れ場の関係を明らかにすることを目的とした.この際,モノフィンの振動中心角の違いが流れ場と推進力に与える影響について調べた.モノフィンの振動動作はステッピングモータによって制御し,中心角はαc = 0, -10, -20°で行った.また,三次元的な流れ場を調べるために,ステレオPIV計測をモノフィン周りの下流方向の複数断面に適用した.振動一周期中に得られる推進力はαc = 0°(水平)の場合に最も大きくなった.また,推進力の生成には主流方向に対する渦輪の傾きと渦の強さが重要な役割を持っていることが明らかになった.

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© 2016 社団法人 可視化情報学会
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