1990 年 14 巻 31 号 p. 15-20
フルカラーPDPの高輝度、高発光効率化を計る上で紫外線放射に関する情報が重要である。本研究において、Ne+Xe+Krガスの評価を行うため、レーザー共鳴散乱法を用いて紫外線放射に関わるXe準位の原子密度を測定した。また、スペクトル強度、Kr励起準位の測定などにより、その準位原子の生成過程について考察を行なった。Ne+XeガスにKrを混入することにより、Krの準安定原子とXe基底準位原子による共鳴励起に加えて、Krの共鳴準位の原子とXe基底準位原子による共鳴励起も起こっていることがわかった。また、Xe(1s_4)原子の生成過程は、Kr共鳴準位の原子とXe基底準位原子との共鳴励起の影響が大きいと思われる。