1992 年 16 巻 55 号 p. 9-14
遠隔地間における協同作業としては打ち合せや会議だけでなく種々の形態が考えられ、協同作業空間内で人間は色々な振舞いを行い、その移動範囲や移動頻度も大きい。協同作業中における人物の移動範囲の全景を伝達することにより、作業環境の雰囲気を通信相手に伝達することができる。さらに通信相手の顔を大映しにすることにより相手の表情や挙動を把握することができる。本稿では人物の動きに着目して各種遠隔協同作業を分類し、各々の作業環境における人物像の追跡手法について述べる。また実時間で人物像を検出し電子的にその領域のみを追跡する装置を用いた追跡実験結果等について述べる。