1993 年 17 巻 81 号 p. 39-44
ATM技術を前提とした通信網において、論理的に独立したパス間にダイバーシチィコーディングという面的符号化技術を適用することにより、パス故障などによって劣化したデータを、データの瞬断なしに復元できるシステムを提案した。本稿では、リンクエラーの影響を回避するためのシステム構成、符号化方法、有効なデータ復元方法などを述べ、符号化されたマトリクスの1枚当たりの実セルの比率や、故障検出時間、遅延差の固定分の吸収、処理遅延時間などを解析することによって、送受信ノードにおける故障回復処理の簡単化、高速化、さらに伝送品質の一層の向上が図れることを示した。