1994 年 18 巻 35 号 p. 37-41
置換基の異なるアントラセン誘導体を新たに3種類合成し、これらを発光材料として用いたITO/正孔注入輸送層/発光層/電子注入輸送層/Mgからなる有機EL素子を作成して、その特性をアントラセンの9位にエチルカルバゾール基を導入したアントラセン誘導体(An2Cz)を用いた素子と比較した。エチルフェノキサジン基を導入したアントラセン誘導体(An2P o)およびエチルフェノチアジン基を導入したアントラセン誘導体(An2Pt)を用いた素子は、An2Czを用いた素子より、それぞれ1.5および3倍の発光効率を示した。また、An2PoおよびAn2Ptを用いた素子は、定電流駆動における輝度の減衰がAn2Czを用いた素子より小さかった。