1994 年 18 巻 48 号 p. 37-42
金融機関を通じた決済には数多くのメリットが存在するため、決済システムは経済生活の上で重要な役割を果たすようになった。しかし、その取扱金額の増加により、銀行間に発生するリスクの増大が問題となっている。このリスクを低減させる方策が種々提案されているが、効率性を犠牲 にしなければならない。つまり、決済システムにおいて、安全性と効率性はトレード・オフ関係にあることになる。しかし、決済システムの電子化によって効率性に対する考え方にも変化が生じている。そこでここでは、電子的な資金移動が可能となる状況を想定した決済システムの効率性評価方法を提案する。