1995 年 19 巻 59 号 p. 37-42
高能率符号化に伴う雑音を, 16×16画素からなるサブブロックのエントロビーを考慮することにより人間の視覚系に合うように補正し, 新たな客観評価尺度AWSNR(Advanced Weighted Signal to Noise Ratio)を提案する.MOSとSNRとエントロビーの関係を明らかにするために12種類のテクスチャに10レベルのランダム雑音を加え、主観評価実験を行なって, MOS=4におけるエントロビーとSNRの特性から雑音補正係数を求めた, さらに5種類の高能率符号化に伴う雑音もしくはランダム雑音を加えた342枚の画像を主観的ならびに客観的に評価した.その結果, MOSとSNRの相関係数が0.64であったものがMOSとAWSNRでは0.83に改善された.