SALバイアス型のMRヘッドにおける応力誘導異方性の影響について調べた。単層膜の応力のデータをもとにMR素子積層膜の応力解析を行った結果、素子高さ方向の片側端面が開放された場合、SAL膜の高さ方向に100〜300MPa程度の異方的な引っ張り応力が観察された。SAL膜に対する応力誘導異方性の影響を調べるためにR-Hカーブの計算を行った結果、素子高さ方向に300MPaの異方的な引っ張り応力がある場合、SAL膜のλ_sを+1×10^<-6>〜-2×10^<-6>の範囲に設定すれば、応力誘導異方性によるR-Hカーブの乱れを小さくできることがわかった。