美術教育学研究
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中高美術科教員養成におけるモデルを用いた彫刻教育の指導法の研究II
永江 智尚
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2019 年 51 巻 1 号 p. 233-240

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抄録

本研究は,中高美術科教員養成での人物モデルを用いた彫刻教育において,造形要素に関わる説明力を向上させるために改善したレポート課題の効果について,検証することを目的とした。なお,改善したレポート課題の主な特徴は,「実習での学びを実習毎に振り返ることができる」「思いや考えを段階的にまとめることができる」「提出したレポートを他の実習参加者と相互に閲覧できる」であった。改善したレポート課題の効果の検証については,彫刻実習に参加した愛知教育大学の学生を対象としたアンケート調査によって行った。また,アンケート調査の分析においては,平均値と標準偏差の比較,およびt検定を用いることとした。分析結果から,本研究で用いたレポート課題は,造形要素に関わる知識理解,造形要素に関わる説明力,観察力の向上に効果的であることが明らかとなった。

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© 2019 大学美術教育学会
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